わたしはエジプトにいる民の苦悩を確かに見た

 アブラハムの息子であるヨセフがエジプトの役人として使えていた間イスラエル人は、エジプトの一部の地域にきて、居住することができていました。

 しかし、ヨセフがなくなってヨセフについて知らない王がエジプトを治め始めると、イスラエル人を強制労働につかせました。イスラエル人の数が増え多くなってきたために、重荷を負わせて圧迫しようという意図があったようです。

 イスラエル人はエジプト人の元で辛い労働についていましたが、エホバはそれをご覧になっておられ、イスラエル人の困難な状況について考えておられました。そして、モーセにこのように語ります。

わたしは、エジプトにいるわたしの民の苦悩を確かに見た。彼らを駆り立てて働かせる者たちゆえのその叫びを聞いた。わたしは彼らの忍ぶ苦痛をよく知っているのである。
(新世界訳聖書 出エジプト 3章7節)

 エホバはイスラエル人が苦しんでいることをよく理解されました。そしてこの後、エジプト人の支配から逃れさせて、エジプトの地から脱出するための導きをモーセに与えられました。

 エホバ神はわたしたちのことを実際にご覧になられる神です。もし苦難のときに誰かが助けを差し伸べてくれるとしたらとてもうれしいのではないでしょうか。エホバは苦難のときに助けを差しのべて下さる神です。

 祈りによってエホバを求めるすべての人の祈りを聞いてくださる方です。そして抱えている問題について、聖書や仲間や聖霊を用いて助けを差し伸べようとしてくださります。エホバは愛情深い父親のような存在です。それで子供が困っているときには必ず助けを差し伸べてくださると確信できるのです。