あなたの神エホバを愛さねばならない

 イエスが守らないければならない最大のおきてとしてあげたのは、神を愛することでした。パウロも他のどんなことを行おうとも、愛がなければなんの意味もないのですといいました。

 さて、イエスパウロが言ったこれらの言葉は何を意識して述べられたものでしょう。それは、ヘブライ語聖書(旧約聖書)の中にある申命記という書物の中で、イスラエル国民に対してエホバが述べた言葉です。

 エホバはモーセを通して次のように語ります。

 イスラエルよ、聴きなさい。わたしたちの神エホバはただひとりのエホバである。ゆえにあなたは、心をつくし、魂をつくし、活力をつくしてあなたの神エホバを愛さねばならない。
(新世界訳聖書 申命記 6章7節)

 イエスヘブライ語聖書のこの言葉をしっかりと思いにとめていました。体裁ではエホバを崇拝しているけれども、実質的に心ではエホバを愛していなかったパリサイ人をイエスは批判しました。エホバは形だけの犠牲より憐れみを望んでいるといういことをイエスはよく知っていたからです。

 エホバを愛するということには、おきてを守るということが含まれています。イエスが弟子たちに命じたおきてはなんでしたでしょうか。それは隣人を愛しなさいということです。

 もちろんこれだけが、守るべきことのすべてではないですけれど、神と隣人への愛が基盤になければ、わたしたちエホバの証人が守っていることは、形だけの犠牲としてエホバの目に映ってしまいます。

 そしてまた地域の人たちにも形だけのものとして映ってしまうことでしょう。それは望むことではありません。わたしたちは愛を示すということは実際にはどのようなことなのかということをきちんと考える必要があります。