慎みをもって神と共に歩む

 エホバの証人はエホバへの奉仕を大切にします。エホバにお仕えするということですね。けれども本当の意味で、エホバに対して何かをするということはできません。

 エホバは創造者であり、全能者であられるので、すべてのことがおできになり、すべてのものを持っておられるからです。神がわたしたちに対して、善いことを教えてくれるのであって、わたしたちが神に対して善いことを教えることはできません。

 古代の時代エホバはイスラエル国民に律法を与えました。その律法の中には、定期的にエホバに対して、子羊の捧げ物や、雄牛の捧げ物や、穀物の捧げ物を行う規定がありました。

 エホバはイスラエル国民を働かせて、彼らから食べ物を受け取りたかったのでしょうか。いいえ、実際はその反対です。エホバは生命の創造者で、人類に対して食べるものを与えたからです。

 エホバが人類に、おいしい食べ物を与えたかったのであり、人類から食べ物を受け取りたかったわけではありません。

 では一体エホバは捧げ物によってイスラエル国民に何を求めていたのでしょうか。その答えはミカ書にあります。

 エホバがあなたに求めておられるのは、ただ公正を行い、親切を愛し、慎みをもってあなたの神と共に歩むことではないか。
(新世界訳聖書 ミカ書6章8節)

 そうです、エホバが求めていたのは慎みをもって神と共に歩むことでした。捧げ物というのは、命を与えてくださったエホバに対して敬意や感謝を示すものでした。

 ですから捧げ物や犠牲自体を求めておられるのではなくて、エホバの律法を守って、神と共に慎みをもって歩むということをエホバは求めておられます。

 私たちエホバの証人はエホバに対して奉仕をするときに、この点を思いにとめておくことは助けになります。エホバは捧げ物や犠牲そのものを求めているわけではないのです。

 エホバが求めているのは、神と共に慎みをもって歩むことです。エホバは父親のような存在です。エホバはわたしたちと家族として共に歩みたいと願っています。