受けるより与えるほうが幸福

 おいしい料理を食べると幸せな気持ちになります。自分の好きなものをおなかが満腹になるまで食べるのは楽しいことです。

 でもこんな幸せもあります。それは、愛する人に料理を作ってあげる幸せです。自分の愛する人が、自分の作った料理を幸せそうな顔をして食べているので、とても幸せです。

 人間には、受け取ることだけでなくて、与えることでも喜びを得ることができます。エホバ神は人間が喜びを分かち合うことができるように、人間を創造されたからです。

 そのことを考えるとエホバ神に対する感謝が深まるのではないでしょうか。

 エホバと共に長い時間を過ごしていた、イエスは人間にとって何がより幸福であるかをご存知でした。聖書には与えることが幸福であるという真理がこのようなことばで書かれています。

 主イエスご自身の言われた、『受けるより与えるほうが幸福である』との言葉を覚えておかなければならないことを、すべての点であなた方に示したのです。
(新世界訳聖書 使途たちの活動20章35節)

 もし今幸せを感じていないならば、「受けるよりも与えるほうが幸福」という言葉について、少し黙想してみるのはどうでしょうか。

 「自分が受けることばかり考えていないだろうか。」「何かをもらえなかったときに、苛立っていないだろうか」「相手に要求ばかりをしていないだろうか」。

 こんなことを自問すると、自分が幸せを感じることができない理由が、少しわかってくるかもしれません。

 幸せになろうとして、受けることばかりを考えていると、結局のところ幸せは離れていってしまうということです。

 ですから、自分は何を与えることができるだろうかと積極的に考えたほうが元気がでてきます。

 たとえば、自分のいるクリスチャン会衆で何かが足りないような気持ちになったとします。そんなときに「自分はクリスチャン会衆に過度の期待を抱いていないだろうか」ということを自問してみることはよいことです。

 完全なものはこの世にはないので期待しても失望に至るだけです。もし完全なものを求めるならば、エホバはあなたから離れていってしまいます。

 それとは反対に、自分は不完全であるということを認めて「自分はクリスチャン会衆や神のために何ができるだろうか」と考えたほうがよいと思います。仲間を励ますことができますし、エホバも喜ぶと思います。

 与えることから真の喜びを得ることができるようにイエスを通してエホバにお祈りしましょう。アーメン。