「のろい」という言葉を聖書で調べる

 どうしても聖書にでてくる語句というのは、日本語の意味に引きづられて解釈してしまう傾向があるので、聖書の中でどのように使われているかを、広い観点で見てみると、意味を把握しやすいです。

 エホバはのろいを,混乱と叱責をあなたの上に送り,ついにあなたは滅ぼし尽くされて,速やかに滅びうせるであろう。
(新世界訳聖書 申命記28章20節)

 この聖句からはのろいという言葉は、「死」「滅び」などと関係があることがわかります。

 あなたを祝福するのは祝福された者,あなたをのろうのはのろいを受けた者
(新世界訳聖書 民数記24章9節)

 聖書ではのろいという言葉は、祝福という言葉の反対語になっています。つまり、のろいは「死」や「滅び」と関係していて、祝福は「命」と関係しているということ。

 エホバののろいは邪悪な者の家にあり,義なる者たちの住まいを[神]は祝福される。
(新世界訳聖書 箴言3章33節)

 この聖句もあわせて見ると、「邪悪な者、のろい、死」「義なる者、祝福、命」という関係があることがわかります。

 それで,「もうお前からは永久に実が出ないように」と言われた。すると,そのいちじくの木はたちどころに枯れてしまった。
(新世界訳聖書 マタイによる書21章19節)

 これはイエスが言われた言葉ですが、これがのろいの意味を適切にあらわしていると思います。

そして,もはや何ののろいもない。神と子羊とのみ座が[その都市]の中にあり,その奴隷たちは[神]に神聖な奉仕をささげるのである。

 最終的には神がだれものろう必要のない状態が実現します。つまり邪悪なものは滅ぼされ、義なるものたちが、エホバに神聖な奉仕を捧げます。

 この状態を実現することが、聖書に書かれている神の目的です。エホバの証人が楽園と読んでいるのは、このような状態が実現した地上のことを意味しています。