イエス・キリストの人物像 最終回 イエスの言葉「真理はあなたがたを自由にするでしょう」

 イエス・キリストの人物像というテーマで書いてきましたが、今回で最終回です。

 イエスは地上にこられた間「真理」についていつも語っていました。真理には「ほんとうのこと」という意味があります。そうです、実は聖書を学ぶならば、人間と神についての本当のことを知ることができます。

 人間って不思議だなぁと感じることはありませんか。たとえば人間だけが結婚しますね。抱きしめあったりセックスをすることに喜びを見いだしますね。人間の髪の毛は伸びますね。まるで自由にアレンジできる美しい飾りのようですね。

 手の作りは精巧にできていて、さまざまなものを造ることができます。またよいことと悪いことについて思いをめぐらします。社会には、法律があって、ルールを守ることから益を受けます。たとえば、殺人をしてはいけないというルールがなければ、僕たちは安心して、自由に生活することはできないでしょう。

 過去や未来についても考えることができます。そして、はるか過去のことから、永遠の先について、はっきりとはどのようなものかはわからないけれど、イメージすることができますね。人は愛し、希望し、喜び、規則を守り、社会を作り、人と話しをしますね。

 僕たちはこんな推論をよく目にしませんか。

人間とチンパンジーは、異なるように見えるけれど、遺伝子レベルで見れば非常に似ている。

 でも、これは同じように、このように語ることもできるのではありませんか。

遺伝子レベルで見れば、人間とチンパンジーは似ているように見えるけれど、社会生活はまったく異なる。

 実は聖書を読めば人間ってなんなんだろうということがよくわかりますね。人間は単なる動物ではなくって、神に似せて造られました。神が持っている公正の感覚や愛の感覚を持っています。また人間は動物と異なって、食べ物だけではなく、神の言葉によっても生活します。つまり何らかのルールを守り行って生活するということですね。

 皆さんは人間と神についての真理を知りたいと思われませんか。そして、真理を知るとどんなよいことがあるのでしょうか。

 イエス・キリストはこういいます。

「わたしの言葉のうちにとどまっているなら,あなた方はほんとうにわたしの弟子であり,また,真理を知り,真理はあなた方を自由にするでしょう」。
(新世界訳聖書 ヨハネによる書8章31-32節)

 ここでは、真理は僕たちを自由にしてくれるとあります。どういう意味でしょう。この聖句の意味は罪から自由になれるということです。創世記を読むと罪は死をもたらしたことがわかります。

 人は死への恐れのためにさまざまな悪い状態に陥ってきました。たとえば、資源を奪い合う戦争が起こります。自分の国民の命を守るために、防衛戦争として、他の国の国民を殺します。お金も持っていれば、安全に幸せに、他の人よりも裕福に暮らせるというイメージも生み出してきました。

 罪の結果である死は、まるで王のように人間社会を支配しています。また世の支配者である悪魔サタンも死と手を結んでいます。

 けれどもイエスは僕たちに、大切な真理を教えてくれました。それは「人間の死はなくなる」ということと「悪魔サタンは死に至る」ということです。これは、イエスが宣べ伝えた、神の王国によって実現されます。待ちに待った平和が訪れます。

 だから僕たちエホバの証人は「神の王国」を熱心に宣べ伝えています。「生きているって素晴らしいなぁ」と僕たちはよく口にしますね。そうです。生きていることは素晴らしいことなんですよ。それが聖書に書かれていることなんですよ。ぜひ聖書を勉強してみませんか。

 次回のテーマでは「イエスの贖い」について深く深く掘り下げたいと思います。

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