十四万四千人は自己申告?

 エホバの証人というのは面白い組織で、イエスと共に神の王国の一部となる十四万四千人は自己申告なんです。

 たとえば、普通の会社で、平社員の人が突然、僕は取締役になりましたって言ったらびっくりしますね。

 でもエホバの証人の場合は、十四万四千人に選ばれることは、聖霊によるので、自己申告なんです。十四万四千人というのは、死んだ後に天でイエスと共に神の王国として地を治める、地上から買い取られた人たちのことです。

 十四万四千人はエホバの証人のトップの人たちですかという質問には、ノーと答えるしかありません。自己申告している人たちは現在8000人くらいいて、世界中に散らばっているからです。

 8000人すべてが、天に行くのかどうかは、周囲の人たちにはわかりません。聖霊によるので、その人たちがそうなのかどうかは、わからず、たぶんエホバ(とイエス)にしかわかりません。

 不思議な感じですね。それがだれなのかは、よくわからないんですね。たぶんエホバの証人の人のだれに聞いても、だれがそうなのかはわからないはずです。

 ものみの塔の中にも、表明した人は、もしかしたら勘違いなのかもしれませんと書いてあります。僕は実感としては、非常にあいまいなもの上に立っていると感じます。エホバの証人の僕自身がよくわからないんですから。

 十四万四千人は、忠実で思慮深いことが関係しているんですね。忠実で思慮深い人は、作り話を行いませんし、聖書に面白話を追加したりもしません。自分の嘘を隠したり、失敗を隠して、良いところだけを見せたりはしないんじゃないかと思います。

 忠実で思慮深い人は、失敗はすぐに認めて、謙遜に対応して、謝罪をするのじゃないでしょうか。真理を愛する心を持っているので、誇りやプライドのために意地を張って間違いを正当化したりしません。

 上に立って指導者のように振舞うということもないですし、辛抱強く、親切なはずだと思われます。自分たちは素晴らしいと誇張したりもしないと思います。そんなことをしちゃったら、パリサイ人みたいになっちゃう。

 それで、きっとそのようにして、忠実で思慮深い人を見分けていくことができるんじゃないかなぁと僕は思っています。