王はろばに乗ってエルサレムに入場する

 皆さんはイエスに対してどのようなイメージを持っておられるでしょうか。イエスはさまざまな呼び名で呼ばれます。

 聖書の中でイエスは、神の子、人の子、王、救い主、キリスト、メシア、大祭司、仲介者、預言者、征服を完了しに行く者、平和の君、などといった表現で呼ばれています。

 今日は王としてのイエスについて考えてみたいと思います。イエスは神の王国の王様です。つまり僕たちの王ということです。エホバももちろん王ですが、エホバは神の王国の王として地位を、地上での宣教活動中に人間として忠節を保ったイエスにゆだねます。

 エホバはダビデの王座をイエスに与えることをよしとされました。1世紀当時のイスラエル国民は、宗教指導者たちから無視されたり、悪い扱いを受けていたので、新しい政府と王の到来を心待ちにしていました。

 僕たちもテレビでニュースなどを見て、政府の不手際な対応を目にするとき政府に対して不満を抱くということはよくあることではないでしょうか。

 1世紀当時のイスラエル国民も、そのような状況を改革・改善してくれるような指導者を求めていました。

 イエスは地上で宣教活動を始めます。そして神の王国が近づいたことを宣べ伝えていきます。イスラエル国民は、新しい政府の到来が近づいたこと、そして新しい王が誕生するという期待を抱きました。

 さぁ、イエスが王としてエルサレムに入場しようとしています。イエスを囲む人たちは、歓喜のあまり大きな声で叫びだします。

 「救いたまえ!エホバのみ名によって来るのは祝福されたもの!来たらんとする、我らの父ダビデの王国は祝福されたもの!救いたまえ、上なる高き所にて!」
(新世界訳聖書 マルコによる書11章9, 10節)

 残念ながらそのときに地上に見える形で神の王国が出現するわけではありませんでした。イエスが、処刑されたときには、期待がはずれたとイスラエル国民は思ったかもしれません。

 でもそれには続きがありませす。イエスは天で神の王国を設立し、準備が整い次第、もう一度地にやってこようとしておられるからです。そのときには地上を破滅に陥らせている邪悪な者たちを滅ぼし、地上に平和を回復させます。

 僕たちエホバの証人はイエスがこられるのを心待ちにしています。目には見えないものですが、いつでもイエスを向かえ入れる準備ができているでしょうか。僕たちはもう少しで、王を地上に迎え入れることになるのです。

 イエスは弟子たちに「ずっと見張っていなさい」といいました。これはイエスの到着のときに、きちんと目覚めているようにというアドバイスです。エホバの目から見て、義にかなった生活をきちんと続けることで、神の王国の到来に備えることができます。