イエス・キリストの人物像 第4回 「イエスは神の子」

 イエス・キリストという言葉を聞いて、たぶん一番流布しているイメージは、キリスト教の神というイメージではないでしょうか。

 イエスという言葉を聞くと、きっとキリスト教における神がイエスだと答える人が多いと思います。でもちょっとまってください。その理解は正しいでしょうか。

 実は、聖書を読んでいくと、どう考えても、イエスとエホバは異なる人格として描かれているということを、簡単に読み取ることができます。創造者であるエホバとイエス・キリストを同一の人格として、読み取ることはできないんです。

 それもそのはず、イエスは神ではなくて、神の子、つまりエホバの子だからです。エホバが創造の始めに造ったのが、イエスです。それでイエスは、聖書の中で「初子」と呼ばれています。

 エホバ神が最初にイエスを創造して、その後に、エホバとイエスは共同して、創造の業を行います。天では何億のもみ使いが創造され、その後、地球や植物、動物、人類を創造していきます。

 エホバとイエスは共に、一生に働いてきた親子です。エホバとイエスは明確に異なりますし、イエスがときどき聖書中で神と呼ばれることがあっても、それは創造者であるエホバと同一という意味ではありません。

 イエスは、神の子であって、最高の主権者である(エホバ)神ではありません。

 カトリックの教会の方とプロテスタントの教会の方は、イエスを神の位置におきたがりますけれども、正直に吟味なさってみてください、聖書から読み取ることができるのは、イエスは「神の子」であるということです。

 イエスを、エホバの位置に高めることは、エホバを低めることになります。イエス自身が望んだことは、エホバのみ名が高められることでした。「父はわたしより偉大な方です。」といって、イエスを高めようとした人に、その考えが間違いであることを示しました。

 それで、皆さんにぜひ知ってもらいたいことは、イエスは「神の子」であるということです。神ではなくて「神の子」であるということです。

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