イエス・キリストの人物像 第13回 イエスの人柄「人を愛する」

 イエス・キリストの最も際だった特徴はと聞かれると、きっと「愛」と答えると思います。イエスは、愛情深い人でした。特に弱い人や罪を持っている人たちに対しては、多くの憐れみを示されました。

 健康な人ではなくて、病気の人のために自分は必要と感じていました。お腹をすかせた人にパンを与えましたし、病気や障害を持っている人をいやしました。イエスの弟子たちは、ときどき失敗をします。けれどもイエスは、失敗を豊かに許しました。

 「何回まで許すべきですか7回までですか」と弟子のペテロに聞かれたときは、イエスは「77回まで許しなさい」と言いました。自分に対して罪を犯しても、悔い改めるならばその人を何回でも許しなさいという意味です。

 弟子のペテロはイエスを裏切ってしまいました。けれども、それはユダの場合とは違って、弱さのためであるということを、イエスはよく理解していました。イエスは、自分の他にはだれも傷つかないという聖書の預言にしたがって、ご自分だけが引き渡されることをあらかじめ知っていました。

 また最後まで弟子たちを愛し続けました。言葉だけではなく、いつも行動で示しました。ユダと祭祀長たちが、イエスを捕らえに来たとき、自分の身だけを引き渡すようにして、弟子たちを守りました。

 杭を背負ってゴルゴダの丘に歩いていくときには、女たちに、イエスのことは心配しないでもよいから、家族を心配しなさいと声をかけました。こんなときでも、自分ではなくって、弟子たちのことが気にかかっていました。

 処刑される直前には、とても辛かったと思いますが、隣にいて悔い改めた犯罪者をイエスは許しました。そして「あなたはわたしと共にパラダイスにいるでしょう。」と励ましました。自分の身ではなくて、いつも人を愛していたことがわかります。

 エホバが創造された創造物の中で、イエスはひときわ人を愛しておられたからです。イエスが「親愛の情を抱くのは人の子」に対してでした。

 イエスの人への愛は際立っています。いつでも人を思いやって、気にかけていたんですね。イエスはすべてのものを捨ててわたしの後に従いなさいといわれましたが、そのくびきは軽く、さわやかでした。

 エホバが定めたものではない、人の心や生活に負担をかける多くのものを、人が背負っていたことにイエスは気づいていたんだね。それで、それをいったん捨てなさいといわれたんだね。

 イエスは、人が多くの重荷を背負っていないか、いつも気にかけておられました。僕たちも、仲間の兄弟・姉妹が、何か負担になっていることがあるかどうか、気にかけてみることができるかもしれないね。

 そうやって思いやることができれば、よい関係が築けるんじゃないかな。

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