パンとぶどう酒 第12回「ゲッセマネの園でイエスは捕まる」

 食事を賛美を歌って終えた後、イエスは弟子たちと共にオリーブ山にいかれました。そして、その後オリーブ山の近くにあるであろうゲッセマネというところにいきます。

 このゲッセマネという場所で、裏切ったユダ・イスカリオテにイエスは見つかります。祭司長・書士・年長者たちのもとから来た武装した群衆がイエスを拘引しました。

 この後は多くの人が知っているように、イエスは裁判にかけられ、自らを神の子と呼んで神を冒涜した罪で、ゴルゴダの丘と呼ばれる場所で、杭につけられて、処刑されました。

 弟子たちは悲しかったでしょう。イエスを守りたかったに違いありません。けれども、イエスは預言の成就に従って、また神のご意志に従って、自らの命を捧げます。イエスは自らが死ぬ前に弟子たちに励ましの言葉を与えています。

一粒の小麦は地面に落ちて死なないかぎり,それはただ一[粒]のままです。しかし,死ぬならば,そのときには多くの実を結びます。
(新世界訳聖書 ヨハネによる書12章28節)

 一粒の小麦というのは、そのままではただの一つぶです。たったほんの少しの者しか養うことができないです。ご飯一粒というのは、とっても小さいですね。でもその一粒でさえも、地面に落ちて死ぬならば、つまり枯れて種になって、それが育つならば、多くの実を結びます。

 多くの実を結んだら多くの人が養われますね。イエスは自分が失われて悲しむであろう弟子たちを、うまいたとえ話で励ましました。自分が死んで復活して、天に行くことは多くの人を養うことになるから、悲しむのではなく、むしろ喜びなさいという感じですね。イエスは優しいですね。感動ですね。

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