「ほかの羊」とは、地上で永遠の命を得る人のことではなく、諸国民のこと

ものみの塔協会は、「ほかの羊」を、地上で永遠の命を得る人と解釈する

ものみの塔研究には「ほかの羊」という単語が頻繁に登場します。

ものみの塔協会は、この「ほかの羊」という言葉を、地上で永遠の命を得る人という意味で使っています。天で復活する14万4000人以外のクリスチャンという意味です。

これは統治体にとって都合のよい解釈です。クリスチャンをふたつのグループにわけて、一方が他方を支配するという仕組みを作っています。

「ほかの羊」とは、イスラエル以外の国民のこと

実際は「ほかの羊」というのはイスラエル以外の国民のことです。次の二つの聖句を読むとイエスの考えていたことがわかります。

「わたしは,イスラエルの家の失われた羊のほかはだれのところにも遣わされませんでした」
(マタイ 15:24)

これはイエスの言葉ですが、イエスが父から言われていたことは、イスラエルの失われた羊のところにいって伝えるということでした。

つまり、イスラエル人に対して、よいたよりを伝えるということでした。けれども、救いの対象は、イスラエルだけではなく、人類全体に対しても開かれることになります。これは弟子たちにゆだねられることになっていました。

また,わたしにはほかの羊がいますが,それらはこの囲いのものではありません。それらもわたしは連れて来なければならず,彼らはわたしの声を聴き,一つの群れ,一人の羊飼いとなります。
(ヨハネ 10:16)

この囲いというのは、イスラエルのことです。ほかの囲いというのは諸国民のことです。聖書全体が伝えるメッセージは、イエス・キリストによって、すべての国民が、信仰によってひとつに結ばれるということだからです。そこには人種による違いも、立場による違いもなく、イエス・キリストへの信仰があることになります。