「エホバのご意志を行うための組織」通称「組織の本」の内容は改善したほうがいい

 出版されている書籍の中でマイワースト1位に輝くのは「エホバのご意志を行うための組織」通称「組織の本」です。聖書とはほとんど関係のないあらゆる制度が、聖書の言葉によって正当化されているからです。

 はっきりといってしまえば、この本は聖書をベースにして書かれたものではなくて、ものみの塔協会のさだめるあらゆる制度を聖書から正当化しようという意図で書かれたものです。人間の制度を、神の言葉によって正当化しようという意図しかありません。そのほとんどの内容は、聖書とは関係がないのです。

 兄弟であろうと、姉妹であろうと、組織の本は読まないほうがいいと思います。人間の制度を、神の言葉で無理やり正当化しているという気持ち悪さがあります。バプテスマを受けた後は、この本を読むように薦められると思いますが、読まないほうがいいでしょう。聖書を読みましょう。

 人間の作った制度というのは、いつでも吟味すべきものです。神の言葉によって正当化してしまうと、それ自体が崇拝の対象になってしまいます。週二回の集会、大会、宣教奉仕、それ自体は、崇拝の対象にしてはいけないものです。これらは、人間が作った制度ですので、いつでも、吟味して、変化していってよいものです。

 エホバの証人が犯している大きな過ちのひとつは、人間が作った制度を崇拝し、組織を崇拝し、イエス・キリストをほとんど忘れてしまっていることです。

 人間が作った制度というのは一時的なものであるので、時代や環境が変われば、変化していくべきものです。もし、現在の制度自体を神の言葉によって正当化してしまえば、それは硬直的になり、組織の証人、制度の証人として、歩んでいくことになります。

 だから「組織の本」にあるような、現在の制度を、聖書の言葉で正当化するというスタンスは嫌いです。人間が作った制度なのであるから、吟味する余地をいつでも残しておくスタンスのほうがよいと思うし、他の人の意見も考慮するというスタンスのほうがよいと思います。

「エホバのご意志を行うための組織」の目次

 目次を見ると、組織ということが強調されています。内容は、集会、宣教奉仕、監督、忠実で思慮深い奴隷などが強調されているのと、会衆運営の方法について書かれています。

  1. エホバのご意志を行うための組織
  2. 神の取り決めにおけるキリストの役割を認める
  3. 「忠実で思慮深い奴隷」を信頼する
  4. 会衆はどのように組織され、治められるか
  5. 群れを牧する監督たち
  6. 価値ある奉仕をする奉仕の僕たち
  7. 『愛とりっぱな業を鼓舞し合う』集会
  8. 良いたよりの奉仕者たち
  9. 良いたいよりを宣べ伝える方法
  10. あなたの宣教奉仕を拡大する方法
  11. 崇拝の場所に関する取り決め
  12. 地元および全世界における王国の活動を支える
  13. 「すべての事を神の栄光のためにしなさい」
  14. 会衆の平和と清さを保つ
  15. 神権的な服従から益を得る
  16. 一致した兄弟関係
  17. エホバの組織に堅く付く

 簡単に説明すると、まず組織が強調されます。次に、キリスト権威を使って、組織の正当性を確認します。そして、キリストの権威を使って、忠実で思慮深い奴隷の正当性を確認します。そして、忠実で思慮深い奴隷を通して、会衆は組織されているという解説があります。

 次に、監督と奉仕の僕の役割が書かれています。次の集会、次に宣教奉仕が続きます。

 会衆の平和と清さを保つでは、排斥のことなどが書かれています。神権的な服従と一致した兄弟関係の項目で、組織に服従することがとかれます。最後に、組織に堅く付くということが強調されます。

 さて、イエス・キリスト自体は、どこへいってしまったのでしょうか。エホバご自身はどこへいってしまったのでしょうか。それで、僕は、聖書の言葉をもじって、こう思います。

神と組織の両方に奴隷として仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛するか,一方に堅く付いて他方を侮るかのどちらかだからです。



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