兄弟・姉妹の組織への恐怖心というのはものすごく強い

 僕は、優しい兄弟・姉妹が、組織のことになると、突然に態度を豹変させることがあるということを、いってきました。思考することや、考えること、愛を示すこと、自制をすることは、どこかに吹き飛んで、組織への恐怖から逃れるための行動を示します。

 目の前の個人に思いやりを示すのではなくって、組織を弁護することによって、自分が組織からはみ出さないための行動をとります。僕自身が目の当たりにしたので、組織というものが、大きくエホバの証人の兄弟・姉妹の心を恐怖によって支配しているということを知りました。

 これは、表面的にエホバの証人を見ている人にとっては、わからない光景だと思います。現状のエホバの証人は、組織による恐怖によって、会衆を支配しているような状態になっています。演壇の前で語られることは、神への愛です。でも、実際の運用は、組織への恐怖によって、行われています。

 だれだって、そうですが、自分だけが孤立することは、とても怖いことです。今もっている特権を失うことは、恥ずかしいことだし、がんばってきたのに、特権を得られないことは、避けたいことです。だから、兄弟・姉妹の行動原理というのは、組織の中での立ち振る舞いが、最優先になります。行動原理は「自分が組織によって罰せられないこと」です。

 ですから、組織は恐怖として強く働いていて、兄弟・姉妹の組織への恐怖心は非常に高いです。

 人が組織を管理しなければいけないのに、組織によって人が管理されるという逆転現象が起こっています。これは、エホバの証人の社会の中だけではなくって、組織と呼ばれるどのようなものにでも起こりうる危険でもあります。エホバの証人の場合は、組織の権威が、神と肩を並べるところまでいってしまっているので、大変に問題があります。

 「自分が組織によって罰せられないこと」を行動原理にするのは、やめるのがいいと思います。これを続けると、立場の弱い人のところにしわ寄せがいって、その人たちは排除されてしまいますし、実際に排除されてしまっています。間違いを犯し続けてきた、統治体とものみの塔協会は、変わらずその立場を保っています。これって、おかしいよ。

 何を第一にするべきかは、毎週のように学んでいるのですから、それを行い続けたらいいと思います。

「師よ,律法の中で最大のおきてはどれですか」。 [イエス]は彼に言われた,「『あなたは,心をこめ,魂をこめ,思いをこめてあなたの神エホバを愛さねばならない』。これが最大で第一のおきてです。第二もそれと同様であって,こうです。『あなたは隣人を自分自身のように愛さねばならない』。
(マタイ 22:36-39)

 自分が孤立して苦しいと思うのであったら、他の人を孤立させるような行動をしないことです。これって大切ですよ。「あなたは隣人を自分自身のように愛さねばならない」