伝道の書第七章「罪をおかすことのない義なる者は,地にひとりもいない」

 死ぬ日は、生まれる日に勝る。なぜなら、それが人の終わりだからだ。生きているものは、死を心に留めよ。

 あなたは、自分の思いに急き立てられて、憤ってはならない。苛立ちは、愚かな者の心に宿るから。

 神の行いを見よ。神が曲げたものをまっすぐにできる人はいない。

[まことの]神の業を見よ。[神]の曲げたものをだれがまっすぐにすることができようか。
(伝道の書 7:10)

 死に直面する日には、あれらもこれらも、同じようにされたことを見よ。神は、人に終わりを与えて、その後のことを何も見出せないようにされたのだ。

災いの日には,[まことの]神がこれをもあれと全く同じようにされたことを見よ。それは,人間が自分たちの後のことを何も見いだせないようにするためである。
(伝道の書 7:14)

 ああ、義なるものであるのに、滅び行く人がいる。邪悪であるのに、生き延びるものがいる。自分を過度に義なるものとしてはいけない。自分を邪悪の中においてもいけない。

 すべての人が罪を犯す。罪を犯さない人はひとりもいない。

常に善を行なって罪をおかすことのない義なる者は,地にひとりもいないからである。
(伝道の書 7:20)

 自分を狩猟の網のようにする女は、死よりも苦い経験となることを、わたしは見出した。そのような女にとらわれるものは、神の前で罪を犯しており、それから逃れるなら、神の前に善良である。

自分を狩猟の網,心を引き網,[そして]手をかせとする女は死よりも苦いことを[わたしは見いだした]。これから逃れるなら,その者は[まことの]神の前に善良な者であり,これに捕らえられるなら,その者は罪をおかしているのである。
(伝道の書 7:26)

 わたしは、これを見出した。それは、神は、人を正直で正しいものとして創られたが、人間自身が、自分の道を探り出したということだ。人間自身が、自らの計画で、自分の歩みを進めている。

見よ,ただこのことをわたしは見いだした。[まことの]神は人間を廉直な者として造られたが,彼ら自身が多くの計画を探り出したのである」。
(伝道の書 7:29)