エホバの証人の思考には、まず最初に組織と統治体を援護するという結論がある

 エホバの証人研究の掲示板から、エホバの証人の思考について考えてみたい。

 以下は、児童性的虐待の裁判で、統治体が出廷しなかったということを、伝えたときの反応です。

>ところで、昨日のレッシュ兄弟の裁判の事ですが、コリント第一、6:1〜7を読むと、兄弟が出廷しない理由が分かりませんか?
>そして、会衆の中の事は不信者の前ではなく、エホバが裁かれるので待つ必要もありますね。
>昨日話しだ重要な諭じで話されたように、人間の救いより エホバの主権とみ名の方が重要です。つまり自己犠牲が求められます。
(中略)
>エホバは必ずエホバの方法でご予定の時に報いて下さいます。アベルもナボテもウリアもです。
>私は、レッシュ兄弟の件に関して、み言葉の通りに行動して素晴らしいと思いました。励まされました?
エホバの証人研究掲示板 2016年02月05日 22:34:22

 姉妹は、どのように思考しているでしょうか? それは、まず最初に、「統治体の行いには理由があるのだ」という思考です。普通の思考では、出廷拒否というのは、責任逃れと考えます。

 姉妹自身も、実はそれを理解しています。だって、それが明らかにほめらる行動だったら、そのまま誉めればよいからです。姉妹の頭の中には、「どうして責任逃れのようなことをしたのだろう。それには、きっと理由があるはずだわ」と考えます。

 思考の最初は、特権を持つ人が自分の想像を超えたことをしたときに、何か理由があるんだわと、かばったり、弁護しようとしたりするということです。

 そして、そこから出発して、出版物や長老や巡回監督の助言から、その理由への回答を探そうとします。今回は「不信者の前で真実を語らない」というものみの塔誌の考え方を使って、統治体を援護していますね。「統治体は、エホバの主権を弁護するために、ラハブの方法を使ったのね。」こういう結論に至ります。

 そもそも、なぜ姉妹は、統治体をかばおうとするのでしょうか? 考えたことがありますか。会ったこともないし、性格もまったくわからない。そのような遠くにいる統治体を、弁護しようとする。反対に、接してくれている人に対しては、抵抗しようとする。

 強き統治体をかばい、弱い人たちや、子供たちの声には、耳を傾けない。

 結論をいってしまうと、そのように振舞うのは、組織が怖いからだ。強い恐怖が、姉妹の心の中に植えつけられているからだ。組織に抵抗したときに、自分の身に降りかかることを想像する。

 この恐怖とか不安に気がついてあげられるかどうかが、大事だと思います。極度の不安や恐れの中にいることを理解する。

 この不安や恐れに対して、共感を得ることができれば、きっと心の壁もやわらかくなるでしょう。