幼い者たちをひとりも侮らないようにしなさい

 小さな子どもたち、幼い子どもたちにみなさんはどのように接しますか。所詮子どもだからとか、子どもは親に従順であって当然とか、親のほうが育てているから偉いに違いないと考えますか。

 1世紀当時においても、「父と母を敬いなさい」というモーセの律法は曲解されて、子どもたちは、大人たちから不当な形で扱われていたようです。律法の教師たちに対する崇拝や尊敬ばかりで、子どもたちに対する敬意がなかったのかもしれません。

 イエスはそれは神のご意志ではないということをよく知っていたと思います。それでこんな風にいいます。

あなた方はこれら小さな者の一人を侮ることがないようにしなさい。
(新世界訳聖書 マタイによる書18章10節)

 小さな者というのは幼子のことを指しています。幼子たちを侮ることがないようにと大人たちに注意します。幼い子どもたちというのは、神やイエスにとっては、愛すべきもののようです。だから僕たちも、エホバやイエスと同じ気持ちを持てるといいですね。

 イエスは反対に、幼い子どもたちを見習って、謙遜になりなさいといいます。幼い子どもたちのように謙遜にならなければ、天の王国にははいれませんよといいます。

 大人になるとたくさんの重荷や責任を背負いますね。またたくさんの偏見を身に着けていきます。周囲の状況に応じて、身の振舞い方を変化させることも上手になります。建前と本音を使い分けることもうまくなります。

 建前と本音を使い分けられない人を、うまく振舞えない人、不器用な人として見下します。ミスを許ず、失敗を批判するようになります。自分のやり方と異なる人にいらだったり、ちょっとおかしな人としてのレッテルを貼るようになります。

 しかしこのようであっては、天の王国に入ることはできないのではないでしょうか。身を転じて幼子のようにならなければ、天の王国に入ることはできませんとイエスはいいます。

 たくさんのものを背負った大人にとっては、子どもたちはよい手本になります。ぜひ子どもたちをあなどらず、その謙遜さや性質を見て、ぜひ見習うようにしましょう。