ハルマゲドンの理解を変更する

 ものみの塔協会が教えていることで、心理的にも受け入れがたいのは、ハルマゲドンの教理だと思います。ものみの塔協会は、自分たちこそが、真のクリスチャンと称して、それ以外の人が、ハルマゲドンで滅ぼされるという教理を、現在も保持していると思われます。

 最近は、邪悪な人が滅ぼされるという表現が目立ってきましたが、公式には取り下げてはいないと思います。

 僕のハルマゲドンの理解は、今のものみの塔協会が持っているものとは、ずいぶんと異なります。必要なことは、神の公正という点で、エホバの証人の兄弟・姉妹の心の葛藤がなくなることと、そして、聖書から導けることです。

 まず簡単にこのように理解するのがいいと思います。ハルマゲドンの戦いとは、神の王国と人間の王国の戦いだということです。ハルマゲドンでの戦いとは、神の支配権と人間の支配権との間の戦いです。

ハルマゲドンでの戦いとは、神の支配権と人間の支配権との間の戦いです。

 これを端的に表現している聖書の言葉を見つけたので紹介したいと思います。ハガイ書です。

『わたしは天と地を激動させようとしている。また,わたしは必ずもろもろの王国の王座を覆し,諸国民の王国の力を滅ぼし尽くす。わたしは兵車とその乗り手とを覆す。馬とその乗り手とは,各々その兄弟の剣によって倒れることになる』」。
(ハガイ 2:21-22)

 ここで書かれていることは、王国の力を滅ぼし尽くすということです。人間の間で自分を高め、その力によって、立場の低い人を支配しているその支配の力を滅ぼしつくすという意味です。

 エホバ神は、神の前で、人間は自分を高めずに、並んで使えなさい、そして、地と動物たちを支配しなさいといわれました。しかし、人間は、それにはあきたらず、神に反逆する道、人間が人間を支配する道へと迷い込みました。

 神の支配権は汚され(そうです、皮肉にも現在のものみの塔協会が行っているように)、人間の支配権を正当化する人たちが、立場の弱い人を、追いやっています。

 このようなもろもろの人間の支配の力を、神の王国は取り除きます。

そして,それらは[王たち]を,ヘブライ語でハルマゲドンと呼ばれる場所に集めた。
(啓示 16:16)

 ハルマゲドンで集められるのは、王たちであることに注目してください。

そしてわたしは,野獣と地の王たちとその軍勢が,馬に乗っている方とその軍勢に対して戦いをするために集まっているのを見た。
(啓示 19:19)

 神の王国と戦いをしているのは地の王たちとその軍勢であることに注目してください。こういう部分を見るだけでも、少なくとも、現在のものみの塔協会が提示するハルマゲドンでの戦い意味が、間違っているということは理解できると思います。



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