ベテルにおける工場労働の問題点

 ベテルにおける工場労働の問題点について書いておきたい。もっとも大きな問題点は、ベテルにおける工場労働者には、労働者を保護する法律の適用が一切ないということだ。

 日本の法律においては、労働者を保護するための法律がいくつかある。職を失った場合に一時的に補償を受けるための雇用保険労働災害が起こった場合に、企業から補償を受けるための、労働者災害補償保険などです。

 本来であれば、このような保険に加入させないで、労働者を工場で働かせたとすれば、脱法行為となります。ものみの塔協会は、この規制をどのようにしてすり抜けているのでしょうか。

 それは、ベテルで工場労働する人たちに対して、聖職者としてみなされる誓約書を書かせることで、法律上、労働者ではなく、聖職者としてみなされるようにしています。

ものみの塔協会の特別全時間奉仕者(ベテル奉仕者、巡回監督とその妻、特別開拓者など)は清貧の誓いに署名するように求められます。
(従順と清貧の誓い | エホバの証人研究)

 この清貧の誓いによって、ベテルにおける工場労働者を、聖職者とみなすことよって、本来であれば、労働者に対して果たさなければならない義務から、ものみの塔協会は逃れています。

 この「従順と清貧の誓い」は、もともとはカトリック教会が宗教特権を国家から得るために必要な書類です。ものみの塔協会は、カトリック教会を表向きは非難しながら、裁判の場所では、自分たちを、カトリック教会と同じ構造を持つ組織だと主張してきました。

ものみの塔の弁護士カルビン・ラウズ (Calvin Rouse) は、セグメント1の4-5ページに公式に記録されているように、その主張を永遠に粉砕します。ラウズは、「私たちは、丁度カトリック教会の様に、階級的な宗教です。」と強調して宣言します。
(メンローパーク王国会館のっとり事件 | エホバの証人研究掲示板)

 僕は、少なくとも、ベテルで働く工場労働者の兄弟たちが、一般の労働者と同じレベルで保護される必要があると考えています。印刷の作業工程は、一般の企業が印刷を行う大量生産の作業と何一つ変わるところがないからです。

 まったく同じような工場労働に師事しながら、ベテルの工場労働者に対しては、なんらの保護もなく、どれだけ配慮されるかは、ものみの塔協会のさじ加減になってしまっています。

 そのために、過去には、工場労働で大きな怪我をおった兄弟が、何の金銭的な補償もされることなく、実家に送り返されるという悲劇が起こっています。

 兄弟・姉妹たち、ぜひ、この事実を知ってください。ものみの塔協会は、自分たちの組織を保護することに関しては、血眼のようになっていますが、ひとりひとりの兄弟姉妹の保護という観点では、使い捨てのように扱うからです。