伝道の書を読む 第三章「神は選び分けようとしておられる」
「何事にも定められた時がある」という言葉で始まる。「骨折って働いたからといって,その者にどんな益があろう。」働くことの虚しさをソロモンは繰り返し語る。
そして、神に関する思索が続いていく。神はすべてのものを時にかなって美しく作った。永遠を人の心の中においた。神の仕事を、時の終わりに至っても、そのすべては見出せないようにされた。
ソロモンは、多くの富や、苦しい仕事自体には、価値を見出さなかった。ソロモンの思索は、仕事によって、良いことを見るべきというところに進んでいく。
わたしは,人の生きている間に歓び,良いことをする以上に彼らにとって良いものは何もないことを,また,人はみな,食べ,まさしく飲み,そのすべての骨折りによって良いことを見るべきであるのを知るようになった。それは神の賜物なのである。
(伝道の書 3:12-13)
ソロモンの命に対する考え方をよく見てください。道理にかなってはいませんか。ストイックな生き方が勧められていますか。けっしてそうではありません。
神は裁きを行います。神は、義なるものも、邪悪なものも、共に裁かれる。
人は、神のように振舞っている。しかし、神は、裁きによって、人間が獣であることを悟らせる。
わたしは,わたし自ら人間の子らに関して心の中で言った。[まことの]神は彼らを選び分けようとしておられる。それは,彼らが自分も獣であることを悟るためである,と。
(伝道の書 3:18)
人も、獣のように、ひとつの終局である死に向かって進んでいく。