「エホバのご意志を行なうための組織(組織の本)」の改訂版の発行とWebによる提供について

 日曜日の集会の発表で、「エホバのご意志を行なうための組織」(通称:組織の本)が一部改定され、Webで提供されることが発表されました。この本は、エホバの証人の伝道者にならないともらえない本でしたが、Webによる公開によって、すべての人が観覧できるようになりました。

エホバのご意志を行なうための組織

組織の本とは何か

 エホバの証人にとっては、常識の範囲の知識なのですが、知らない方のために、書きますと、これは、エホバの証人の組織運営について、書かれている本です。奉仕の僕、長老などと進んでいくときに、この本に通じるようになることを推奨されます。なぜなら、これは、運営の方針について、最初から最後まで書かれた本だからです。

 研究生は、バプテスマを受ける前に、この本に接することになります。バプテスマの討議という項目に目を通して、そのすべてを受け入れることが、バプテスマの前に討議されます。

 この組織の本と、長老だけに与えられる牧舎の教科書、協会からの手紙、巡回監督からの直接の指示、というこのよっつの道具によって、ものみの塔協会は、世界中のエホバの証人の会衆を運営しています。この仕組みをよく知っておいてください。

 ですから、この組織の本に精通しようという意思のない人は、長老にはなれないんです。奉仕の僕になった段階で、長老や巡回監督から、この本を読むように、いわれるようになります。

非公開の書物が公開された影響

 今まで、非公開だった書物が公開された影響について書きます。たぶん、もしこの本を見た人がいれば、一般に配布されている目覚めよやものみの塔の雰囲気となんと異質なことだろうと感じると思います。組織の本というのは、非常に異質な本です。

 つまり、率直にいいますと、目覚めよやものみの塔というライトな話題から始めて、組織の本のような非常に異質で濃い方向に、段階的に誘導していく方針があるということです。組織の本の異質さは、初めからこれを眺めるのであれば、容易に気がつくと思います。けれども、集会に参加するようになって、みんなと仲良くなってきた段階、また責任感を求められる段階で、この本を見るなら、受け入れざるを得ない状況になります。

 段階的に、組織的な考え方のなかにとらえていくというものみの塔協会の方針があって、そのステップアップの本にもなっているわけです。けれども、これが、公開されて読めるようになってしまえば、普通の人は、この異質さを容易に感じるようになるでしょう。

 公開されることはよいことだと思いますが、批判を受けて、その内容が改善される方向に進んでほしいと思います。また、今回は、資金難のために、印刷業務を縮小する必要のために、しぶしぶ公開したのではないかと感じます。それよりもっと前に、進んで公開していれば、もっと評価できました。

一般の人がこの本を読んだ感想を聞いてみたい

 もし、エホバの証人の再訪問を受けていたり、研究をしているとしたら、この組織の本について、一度呼んでみてください。ここに書かれている内容を、エホバの証人は、ほとんど話していないということに気がつくと思います。そして、エホバの証人の表のよい面だけではなくって、裏の悪い面もお話してほしいということを、お願いしてみましょう。

 会衆で、無視やいじめはないか。抑圧や窮屈さを感じないか。子供たちはなぜ少ないのか。自分の良心を維持した行動ができるのか。犯罪や裁判などの情報は、集会で知らされるのかなどなど、質問してみましょう。エホバの証人になる前に、運営の裏側がどうなっているかということをお調べください。

 そういうことをお互い考えることが、エホバの証人の心の成長ともなります。