ウォールマートへの業務委託は、経費の節約ではなく、キャッシュフロー不足が原因

 ウォールマートへの業務委託について、もう少し書いておきたい。ウォールマートへ業務委託することで、ものみの塔協会は得をすると思いますか?

 実は、金銭的には、損をするんです。どうしてかって? それは、固定資産税が無料のベテル工場を建てて、最低賃金以下で、べテル奉仕者を働かせたほうが、金銭的にはずっと楽だからです。

 こういう金銭的にお得な仕組みがあったので、何千万部という雑誌や書籍を、世界中に提供することができたんです。だから、本当は、ものみの塔協会は、この仕組みを捨てたくはなかったはずなんです。

 けれども、今、捨てざるをえない状況がやってきた。それは、ものみの塔本部では、現金が不足しているということです。寄付額の減少、王国会館ローンで儲ける仕組みの破綻、児童性的虐待裁判による資産凍結、賠償金の支払い、そして、ウォーウィックでの新本部建設。

 協会は、現金が不足している。今、現金がなんとしてでもほしい。

 だから、次の対策をとっている。

  • べテラーのリストラ。支払う給料を減らすため。
  • 支部施設の売却。支部の建物と土地を売って、現金を得るため。
  • 王国会館の売却。王国会館を売って、現金を得るため。

 ウォールマートに、業務委託をすれば、販売された量に応じて、手数料を支払うという方式もとれる。また、書籍や雑誌を生産する量を調整すれば、固定費も抑えられる。でも、もう数千万部という発行を行うことはできなくなる。電子情報がメインで、必要ならば、お金を払って、雑誌、書籍、聖書を購入できるという形に変わる。

 統治体が生活する東京ドーム22個分という広大な敷地にある豪華な施設をなんとしても完成させなければならない。そのための現金が足りない。だから、今、手持ちの現金をもっと増やしたいと、ものみの塔協会は考えている。

 だから、世界中で、非難を受けようとも、手持ちの現金を増やすための対策を着々と行っている。

 長い間尽くしてくれたベテルの人にお金を払うのではなくって、世の中の大企業であるウォールマートにお金を払うことに、統治体は、決めたようだ。自分が救われるために、仲間を切る、そういう選択をしている。

 でも、周囲のすべてをリストラしたときは、統治体も無事ではいられない。そのときには、自分たちの地位も危うくなる。自分たちだけに、大量の金を集めようとする人たちが、救われるはずもない。

さて,金を愛する者であるパリサイ人たちがこれらのすべてのことを聴いていて,彼のことを冷笑しはじめた。そこで[イエス]は彼らに言われた,「あなた方は人の前で自分を義とする者たちですが,神はあなた方の心を知っておられます。人の間で高大なものは,神から見て嫌悪すべきものだからです。
(ルカ16:14-15)